COLUMN

2021.09.13

BtoB企業がBtoC事業を始めるときに重要な認知度ゼロから始めるマーケティング戦略

山田 山田

近年、これまで事業者同士の取引が中心だったBtoB企業が直接消費者に商品やサービスを提供するBtoC事業に取り組むケースが増えています。事業の多角化による収益の安定や、中間流通業を省略することによる利益の増加など目的はさまざまですが、いきなり始めてうまくいくケースは稀。なぜならBtoBとBtoCでは根本的にビジネスモデルが異なるため、これまでのノウハウが通用しないからです。今回はBtoB企業がBtoC事業に取り組む際に重要なポイントを解説します。

相手が変わったら童貞になった気持ちになれ

BtoB企業がBtoC事業に取り組み失敗する理由の大きなものは、初めて取り組むまったく違う分野であるにも関わらず、これまでの経験を生かそうとしてしまうことです。

成功してきたBtoB企業では、業界で名前が知れている自負があり、経験則に基づいたノウハウがあります。しかしながら、大抵の場合、それはBtoCの業界では全く通用しないのです。

知名度一つとってしても、上場しているようなBtoB企業でも消費者がまったく名前を知らないというケースはザラです。

アダルトビデオで間違った知識だけを得た童貞のような状態です。そんな状態でコトに臨んだら、うまくいくわけがありません。そのため、まずはゼロベースで戦略を考えていく必要があるのです。

認知度向上が最優先

BtoC事業に新たに参入する場合、ブランドの認知度向上が最優先でしょう。

これまで市場に大量の野菜を卸していた生産者が直販を始めても消費者はこれまで生産者を意識したことはありません。これは直販だけでなく、飲食店を始めようなどでも同じです。認知度がない、その意識が大事です。

もちろん、農家直送の野菜ECサイトや農家が採れたて野菜を提供するレストランなどを名乗れることは優位性があります。これをどの様にして消費者に訴求していくかが大切でしょう。

低コストで初め安いのはTwitterやInstagramなどSNSを活用する方法です。BtoB事業では活用が難しいSNSですが、BtoCではかなり効果的なツールです。

その他、予算に応じてウェブ広告やテレビCMなどもBtoB以上に効果的だといえるでしょう。

既存事業の強みを生かせているか

ゼロベースで始めることが前提とはいえ、早期にビジネスとして成長するには既存事業の強みを生かせるかいなかというのは重要になってくるでしょう。可能であれば、BtoC展開の成長と共に本業であるBtoB事業にもプラスの効果がある事業を考えるべきです。

例えば、農家が直販を始めることで○○農園の野菜というブランド力がつけば、食材として扱いたいという飲食店が増え注文が入るようになったり、

ハウスメーカーがおしゃれなカフェを経営することで「こんなおしゃれな家を建てたい!」と本業に誘導したり、

印刷業が個人向けのフォトブック事業を展開することで、企業の担当者が「あの商品の会社ですね!」と認知してくれる環境が生まれたりです。

軌道に乗れるのであれば、独立していても構わないのですが、関連性があることで利益だけではなくスピード感も増しますし、社内での人事異動もスムーズでしょう。

性質の違いを理解する

1度の契約が決まれば大きな金額が動くことの多いBtoB事業と比較すると、BtoC事業では1度の売り上げでは動く金額は微々たるものです。そのため数をこなす必要がでてきます。

少しずつ信頼を積み重ね、長期的なスパンで考える必要があるのです。そのため「良いものを作る」だけではなく、「良さを知ってもらう」「継続して利用してもらう」努力が必要となってくるのです。

先程お話した認知度は信頼度に直結します。そのため、早い段階で広報活動に力を入れていく重要度が高いのです。

弊社では、商材や環境に合わせた広告戦略を提案しておりますので、新規事業の認知度向上に不安がございましたら、ぜひ一度ご相談下さい!

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ライター紹介

山田

山田 桂士

マーケティング事業部ディレクター。前職は地方経済雑誌の記者。
戦略立案のほか、記事の校正作業や、編集全般を行っています。
夜眠るのが得意で、朝起きるのが苦手です。
人口減少という社会問題と、毛髪減少という個人の問題の解決が急務と考えています。

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