COLUMN

2020.03.25

”在宅ライターなら子育て中でもできる”とか安易に思ってたあの時の自分にビンタしたい

武藤 武藤

思い返せば、私はボーっと生きてきました。太宰治風に言うのであれば「恥の多い、そしてボーっとした生涯を送ってきました」でしょう。

そんな私でも、出産したことで世界が変わりました。

自分の事だけに100%時間を割いていたのが、自分以外のものに時間を取られてしまうジレンマ。トイレすらいけない、いや末期になると忙しすぎて「…あれ?何しに来たんだっけ?」と、トイレに行こうとした数秒前の自分の意志すら忘れてしまう。

そんなバタバタな毎日。

とにかく毎日の目標は「子どもを死なせない」というレベルですから、産休明けで復帰しても、まあ想像以上。毎週子供のうちどちらかが発熱する、よって欠勤の連絡をする。もちろんそこで嫌味なんて言われたこともありませんが、そういうときって感情の持っていき場がないので、なんとも言えない罪悪感にさいなまれます。

そこで考えたのが「だったら仕事やめてフリーになればいいんじゃね」「ライターなら在宅でもできるし」

いいねいいね!!!それでいこ!

子育て中のママの大きな味方だ!在宅ライター!!と、この世界に飛び込むこととなります。

しかしあの時の自分に言ってやりたい。

覚悟がないならフリーになんてなるな。と。

前置きが大変長くなりましたが、今回は「子育て中ママがフリーライターになったときにぶち当たる壁あるある」をご紹介したいと思います。

子どもがいる空間で仕事できない

これはお子さんの性格にも大きく左右されると思うのですが、少なくとも我が家では子供がいる空間、むしろ子どもが家にいる時間はまったく仕事ができません。

今は小学生なので、「お仕事だから集中させて」と言えば、すんなりと静かに過ごしてくれるのですが、まだそれが理解できない未就学児のときは大変でした。

大体目を離すとロクな事はしていない。

じゃ仕方ない。せめて視界に入るところで遊んでもらおう。

「お仕事だからね。長い針が”6”になるまで待っててね」「うん」「ねえママ~あそぼ」…この繰り返しです。

子どもが熱出したときなんてもっと悲惨です。それでも納期は変わらずやってくる。スキマ時間のそのまたスキマを狙うか、子供が寝た後で深夜に細切れで執筆するかの二択のみ。

寝落ちして絶望的な朝を迎えたこと、私は幾度となくあります。

納品後の連絡が待ち遠しい

クライアントが望むレベルではなければ容赦なく切られます。特に単価が高いところはそれが顕著です。

先に話したように、子育て中の執筆はさほど時間が取れません。そのため短期集中としてできる限り単価が高いものを求めるようになってきます。

とはいえフリーの身。毎回コンスタントに発注をしてくれる保証なんてどこにもありません。

クライアントにもよりますが、「今回で最後です」なんて予告してくれるところは決して多くはありません。

そのため納品後の返信の有無は毎回めちゃくちゃ気にしてました。数日たっても音沙汰がないともうピーク。こちらから聞いて「今回が最後」の、とどめの一撃を直接くらうか、そのまま自然消滅にするか。もんもんとした日々を過ごすことになります。

クライアントは複数もたないとある日突然無収入

比較的書けるようになるとコンスタントに発注してくれるクライアントに出会います。

もう嬉しいじゃないですか。

ただそこで恩義を感じて、収入源をその1カ所にしておくことは大変危険です。先に話したように、いつ切られるかもわかりませんし、またいつそのサイトが閉鎖になるかもわかりません。

そうなればある日突然無収入という地獄が待っています。

そのためできる限り、複数のクライアントと契約し、万が一収入減がなくなったとしても大きなダメージにつながらないようにしておいた方が安心です。

ママ友に職業をあんまり言えない

相当仲のいいママ友には話していますが、挨拶程度、あった時に雑談する程度のママ友に「仕事何してるの?」と聞かれても、正直に答えないようにしています。

理由は謙遜が面倒。

いや相手もお世辞で言っているのは分かるんですよ「えー?すごいね」って。でもそのたびに「いえいえ、けしてそのような事は…」って、くだりが不毛だなって毎回感じるのです。

だからと言って「そうですよ!わたくし在宅でライティングをしておりますの!」と、ドヤる気もないので、気恥ずかしさもきっとそこにはあるのでしょうね。

まとめ

出産後、会社員とフリーの2種類を経験しましたが、私としてはフリーでやっている方が精神的に楽でした。

しかしその分、ONとOFFの時間が曖昧になったり、同じ空間にいるのに子供と接する時間が減ったりなどのデメリットも存在します。そのため一概に「子育て中なら、在宅ライターが絶対にいいよ」とは言えません。

事前にしっかりとメリット・デメリットを把握して、我が家にあった方法を模索してみてはいかがでしょうか。

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ライター紹介

武藤

武藤 佑香里

松坂世代で阿蘇生まれ、熊本市在住。
年齢を重ねたものの、いまだ何かが分かった訳でもなく。ただ迷いつつ、でもがむしゃらに手探りでどーにかこーにか生きております。
元金融なのに計算があまり好きではありません。四十肩防止で毎朝ラジオ体操が日課(にしたい)。

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