COLUMN

2020.04.07

今年の春から新しい部下が出来る人へ。部下を伸ばしたければ張り切るな。

武藤 武藤

気づけば4月。気づけば桜も満開。

お昼ご飯を購入しに、大好きな子飼商店街を歩くとフレッシュマンを多く見かけるようになりました。

今回新人さんが入ったことをきっかけに、先輩になったり役職があがり上司になった方もいらっしゃることでしょう。特に今回が初めての部下であれば、つい張り切ってしまうもの。

でも、最初に言っておきます。

張り切れば張り切るほど、部下は伸びません。

じゃ先輩としてどう接すればいいのか、具体的に見てみましょう。

過干渉になりすぎないこと

今回が初めての部下ならば、自分にとっても初めての「先輩業務」なわけです。

自分が新人だったころにしてもらって嬉しかったこと、また、自分がやらかして失敗したことなどの経験値がある分、気づけば「あれもこれも」と、やかましく口出しをしてしまう傾向になってしまいます。

しかし、それじゃ部下は伸びません。

子育てと同じです。

ある程度基礎を教えて、あとは失敗させなきゃ本当の自分の力にならないんです。

見てて「あっここヤバいな。」と思うことだけ手助けをすりゃいいんです。

そりゃ転びそうなところの石などを、事前に払いのけてあげることは簡単です。でも常に障害物のない真っ平な道しか歩いたことがない部下にさせたいんですか?って話。

違いますよね。

転ぶと分かっていても黙って見守ることも必要。

事前の報連相さえ徹底させておけば、転んだとして相手(取引先)を巻き込むような大けがにはなりません。

転んだときの立ち上がり方だけはしっかりと

新人さんに限らず、仕事をすれば誰しも大なり小なりの失敗はつきもの。

とは言え、初めての仕事上での失敗って、想像以上に落ち込んでしまうものですよね。

そこでやっと先輩の出番。

転んだとしても、立ち上がり方法さえわかれば、あとは時間が解決してくれます。

その立ち上がり方をじっくりと教えてあげられるのが先輩なんです。そこで「お前なんであの時!!」って叱責してもいいんですよ。ただ最後には必ず「大丈夫。」と言ってあげてください。

単純に叱責されるだけよりも、深く心に入っていきます。

そうなれば、「この人に認められたい」「ほめてもらいたい」という心が芽生えてきやすいもの。

くれぐれも、怒りっぱなしにならないようにご注意を。

あえて「できないフリ」をする

ある程度、職歴が長くなると逆に「できないことの方が少ない」という状態になってきます。

自分が一番下っ端ならばそれでいいんですよ。ただ上司もしくは先輩になったのならば話は別。

何もかも先輩が先にしてしまうと、後輩は育ちません。だって自分で苦労していないから。

なので、あえて何もできないフリをするんです。

そこでやってもらい、できたものに対しこっそりとフォローを入れる。

先に話した過干渉と同じですね。最初からなんでもやってあげないこと。

「この人自分がいないとなんにもできねーな」って思わせるくらいのほうが、部下は自然と伸びていきます。

先輩や上司の役目って責任をもつこと

「じゃ結局、先輩や上司って何をしたらいいの」ってことになりますが、仕事は一つだけです。

責任をもつこと。

仮に新人が何かしらトラブルを起こしたとしましょう。その際に一番最初に頭を下げなきゃならないのは、失敗した新人じゃありません。先輩、上司であるあなたです。

先に話したように新人は誰であっても必ず失敗します。

むしろ失敗させてあげなきゃ伸びません。

しかし取引先などに迷惑がかかる程度の失敗をさせてしまったのは、単純にあなたの采配ミスです。そして確認ミス。

誰が悪いとかじゃない。

責任の所在はあなたです。

そこを自覚せずに、ふんぞり返って講釈たれている奴は確実に見下されます。

あんまりしっかりしすぎない方がいい

めちゃくちゃしっかりしている人の部下に限って、なかなか育たないんです。

そりゃ与えられた仕事は完璧にこなせるようになりますよ。でも、応用力がない。なぜなら上がしっかりしすぎると自分の頭で考えることがなくなるんです。

自頭で「どうしたらいいんだろう」と考えなくなると、それ以上伸びません。

ある程度テレッとしている人のほうが、案外、部下のほうが伸びる傾向にありますよ。

ただし、すでに人間関係ができている場合に限ります。

まとめ

今年の春から、先輩もしくは上司になられる方、本当は誰よりもドキドキしていますよね。

でも新人さんはそれ以上。

あなたたちが今後しなければならないのが、失敗すると分かっていても手を出しすぎない、見守るという力です。最初はヤキモキすることでしょう。

でも思い出してください。

あなたを育ててくれた先輩や上司も同じ気持ちであなたに接していたのです。

今の自分のポジションがあるのは、けして自分1人の力ではありません。そうやって支えてくれた周囲の人間がいるからこそ。

あまり過干渉になりすぎず。ふんぞり返らず。何かあれば一番最初に頭を下げなきゃならん、さほどうま味もないポジションですが、そうやって支えられてきたんですもの。

今度はあなたがそうする順番なんです。

頑張れ!新社会人! 頑張れ!新先輩・上司!!!

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ライター紹介

武藤

武藤 佑香里

松坂世代で阿蘇生まれ、熊本市在住。
年齢を重ねたものの、いまだ何かが分かった訳でもなく。ただ迷いつつ、でもがむしゃらに手探りでどーにかこーにか生きております。
元金融なのに計算があまり好きではありません。四十肩防止で毎朝ラジオ体操が日課(にしたい)。

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