COLUMN

2020.06.01

旅行に行きたくて情報サイトを見たのに、ステイホーム推しがすごかった話

坂田 坂田

6月になりました。緊急事態宣言も解除され、学校も再開。世の中は少しずつ日常を取り戻しつつあります。

マスメディアに関しても、ここ数ヶ月の新型コロナウイルスの影響はそれなりに大きなものがありました。
ライターとして記事を書くにも、そしてイチ視聴者として、イチ読者として情報を受け取る側でも。

メディアも自粛?

数少ない趣味のひとつが旅行なのですが、ここ最近のマスメディアにおける旅行情報の少なさには参りました。

いや、もちろん新型コロナウイルス感染拡大防止は、世界の命題です。それは分かっています。

それでも、落ち着いてから出かけたい旅行先として観光地を紹介することすら止まったのはショックでした。

即時性を求められるテレビでは、新たに旅番組のロケに出るのは難しいかもしれない。
でも、旅番組なのにお取り寄せグルメ情報ばかり紹介され、これは2019年の映像です、出かけるのはやめてくださいと連呼されるのはやっぱり寂しい。

ウェブサイトも同じです。コンテンツ制作できそうな素材があっても、今旅行を喚起するような情報提供は止めようという判断になってしまう。

そして「お取り寄せ」「おうちで旅気分」みたいな記事ばかりが並ぶ。

ひとつひとつの記事はおもしろいのです。郷土料理を作ってみたり、地域の名産品を取り寄せて紹介したり。

でも、旅気分ではダメなんです。
実際に現地に行くための手がかりになる情報がほしい。ステイホームの最中に見たかったのは、いつか具体的に実現したい旅のヒントなのです。

将来の旅行先を探してサイトを見に行ったのに「おうちで旅気分」「ステイホーム」をくり返し提案される。
もともとすぐに行こうなんて思っていないのに、いま旅行には行けないのだという事実を突きつけられるばかりで、なかなかにつらいものがありました。

グルメ番組、料理番組もそうですよね。どんなにおいしそうな海鮮丼やパンケーキの紹介を眺めていても、おなかは満たされない。

このお店に行ってみよう、このお菓子を作ってみようと思い、実践できるからこそ役立つ情報提供なのです。

どうしようもないとはいえ、やりきれない思いでした。

非常時に、何を発信するか。

緊急事態宣言の解除を経て、旅行情報サイトも平常モードに戻ったようです。

テレビの旅番組は、これから様子を見ながらロケに出かけるとなると、もう少しタイムラグが発生するかもしれません。

ステイホーム週間に、不要不急の外出を自粛すべき時に、旅行番組。旅行情報サイト。

その存在自体がすでに大いなる矛盾なのだから、いっそ割り切って、楽しい旅行情報を発信し続けるのもひとつの戦略なのでは、なんて思っていました。

どこにも出かけられず、感染の恐怖を感じながら日々自宅で過ごさねばならぬ時だからこそ、カリブ海の浮かれたビーチの情報とかを知りたい人も一定数いるんじゃないかと思うのです。ていうか私はそういうの見たかった。

ここならあるだろうと思って情報を探しに行った時の、コレじゃない感。

読者が知りたいことと、メディア側が発信したいこと、発信できることの乖離です。

もちろん、今は家で過ごそうという呼びかけは大切です。でも、それが全てではないはずです。

肥後ジャーナルに求められるもの

コロナ禍の中で、自分の知りたいこと、興味を持って見たいものが発信されないことの辛さを知りました。

河内研究所の自社運営サイト「肥後ジャーナル」にも、おかげさまで多くの読者様がいらっしゃいます。

肥後ジャーナルをひいきにしてくださる皆様は今何を知りたいのか、どんな記事を読みたいのか、おごらず油断せず、どんな時も私たちは考えていかねばなりません。

どこかの二番煎じはせず、内輪だけで盛り上がるのでもなく、常に読者様のほんのちょっと先を行く。そして誰よりも熊本を楽しみ、愛する。

そういうサイトを目指したい。そんなふうに思います。

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