COLUMN

2020.09.21

母が古希になりました

坂田 坂田

母が70歳を迎えました。古希というやつです。

っていうか古希って何

古希って何だっけと思って調べてみたら、出典は唐代の詩人、杜甫の「曲江」という詩なのだそうです。

「酒債尋常行處有 人生七十古来稀」

70歳まで生きる人は、昔も今もレアケース。

現代の私たちからすると70歳が珍しいなんて言われても全然ピンとこないけれど、杜甫の生きた8世紀ごろはそんなものだったのでしょう。

60歳の還暦になると赤いちゃんちゃんこを着るイメージがありますが、実は古希にも決まった衣装があるらしいのです。

紫のちゃんちゃんこ。

なんか想像するだけでじわじわ来るのでぜひ母に着てもらおうと思ったのですが、そんな年寄りみたいなの嫌だと全力で拒否されました。残念。

まあファッションセンス的に紫のちゃんちゃんこを良しとするかはともかく、「年寄りみたい」も何も70歳なら立派な年寄りなのではとも思いつつ、本人にとってはそうではないのですね。

そして敬老の日でした

そういえば本日9月21日は祝日ですが、敬老の日なんですね。

敬老なんて言っても最近の高齢者は本当に若々しく元気です。母のように70歳くらいでは、まだ老人扱いするなと怒られそうです。

確かに自分が子供のころの70歳は、もっとお年寄り然としていた気も。

団塊世代といえば戦後に生まれ高度経済成長を生き、働いて働いてバブルを経て、ようやく最近リタイア生活を送っている、というのがスタンダードでしょうか。

子供世代として見る限り、彼らはめちゃくちゃパワフルです。

高齢者が新型コロナウイルスにかかると重症化するというのもよく聞くけれど、あんなにピンピンしているうちの母でもそうなのかな?と不思議な感じすらします。

いや、コロナもあって今年は何となく帰省のタイミングを逃している一方で、遠く離れた母に私はあと何回会えるのだろう、なんてことも思うのです。

知らず知らず自分がコロナを媒介したらなんて考え始めるとキリがないとは言え、せいぜい年に1、2回しか実家に帰らない暮らしです。

母の顔を見るのも、あと数回という可能性だってあるのですよね。

コロナコロナ言ってお茶を濁しているうちに、母に会えなくなったら。

考えるだに恐ろしいことです。

お母さん、お誕生日おめでとう。年内には一度帰ります。

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