COLUMN

2020.11.25

「肥後ジャーナルってなんでそんな企画案ポンポン出るの」と聞かれたので、おむすびで例えます。

武藤 武藤

最近よく「肥後ジャーナルの企画案ってどうやって思いついてるの」と聞かれることが増えました。

「ハーーン!!それはですね!」って自慢気に言えればいいんんでしょうが、ほんとに「なんで」と聞かれても「なんででしょうね」というポンコツな回答しか浮かばないんです。

しかし、先日ふと「あーこんな感じだよな。企画生まれるときって」ってふと沸いて出た瞬間があったのでご紹介させてください。

きっかけはいつも突然

別の打ち合わせの際に「例えばおむすびを作るのが上手な人とか…」と、自分で発した言葉で疑問が湧いて出ました。

そういえば、皆おむすびってどう握っているんだろうか。

なんでもシンプルなものの方が難しい。

料理でいうと卵焼きなんかもそうですよね。簡単な行程なものこそ難しい。

ちょうど新米の時期ですし、たまたま事務所にいたスタッフに「ねえ、おむすびってどうやって作ってます?」と聞いてみました。

伊藤のおむすび

「まず手に塩つけるでしょ。

そしてご飯のっけます。こう丸めて完成ですよ。」

ジェスチャーを見る限り、確実に作った事のないのが明確です。

こんな握り方では米粒がこぼれ落ちてしまう、そのようなギャラリーのヤジもなんのその。

「いやいや私はキレイに三角形を作れるタイプ」だそうです。

森川のおむすび

「ラップに軽く塩をふる、ご飯をのせ先ほどよりもちょっと多めに塩を入れ、あとはむすびだけ」

追い塩派が出てきました。

聞くと

「だって外側だけ塩味ってなんか嫌じゃないですか。だからまず外側のための塩、そして中身にまで行きわたるためにもう1度塩です」

ジェスチャーでは、おむすびというよりも猫を愛でるポーズにしか見えませんが、伊藤と同じく本人はいたって真剣です。

「俺、案外うまいんじゃないかと思います」

と自信をみなぎらせておりました。

前田のおむすび

「ラップにお米をのせて、塩かけて、あとは形を整える。おしまいです」

他2人と比較すると非常に控えめジェスチャーです。

そして見る限り上記2人は違い、確実に1度は作ったことがある動きをしています。

そして前田のおむすびは、最初から白米に塩をまぶすのではなく、ふりかける派なんだとか。

「なんか問題あるんですか」「なんなんですか」

と終始疑問がってました。

羽田のおむすび

「私は塩…うーん、最初からわかめご飯とかにしますかね。塩分は具材で」

もう確実に美味しそう。

偏見ですが、その他3人がするジェスチャーではまったくおむすびが見えてこなかったのですが、羽田がすると、まるで手の中におむすびがあるかのように見えるマジック。

エアーおむすび対決は羽田が優勝だと私の中で確定しました。

結局エアーおむすび対決な脳内になった

そもそも私は「皆、どうやっておむすび作ってんだ」とう疑問から、皆に質問をしました(山田不在)。

しかし、ふたを開けてみると、どんどん「やれ塩の量だ」とか「そんなんじゃ三角にならない」だの、当初の目的とは逸れ、しまいには「手の動きでおむすびが見えるかどうか」に脳内がすり替わっておりました。

深い。

これ深くないですか。

当初の目的から逸脱する行為は一見、愚の骨頂にも感じられますが、実際に他者が行った行為を見て臨機応変に内容を変えていく、そのような力もあるという事です。

何が言いたいのかと申しますと、よく「肥後ジャーナルの企画ってどうやって生み出してんの」と聞かれるのですが、こんな感じなんです。もちろんちゃんとクライアントの意向や落としどころは考えています。でも大体の流れを決めるのはこんな感じなんです。

最初は「よしこれで」と思っても、演者に説明するとき、もっといえば企画書の段階で「あーーーなんかこれ違うな」とその場で、びゃんびゃん変わっていきます。

雑談ベースで生まれた企画なんて、もっと早いスピード感で変わるのです。

なので真面目に「企画はどのようにして」と聞かれても答えようがない、というのが現実。企業秘密とかそんなんじゃなく。

そんな感じで肥後ジャーナルの企画は作っているよ、誰か美味しいおむすびの作り方知ってたら教えてね、というお話でした。

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ライター紹介

武藤

武藤 佑香里

松坂世代で阿蘇生まれ、熊本市在住。
年齢を重ねたものの、いまだ何かが分かった訳でもなく。ただ迷いつつ、でもがむしゃらに手探りでどーにかこーにか生きております。
元金融なのに計算があまり好きではありません。四十肩防止で毎朝ラジオ体操が日課(にしたい)。

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