コラム
COLUMN
九州は日本って言うかアジアだな、って実は前から思っています
九州って、アジアですよね。
いや、日本全体が大分類でアジアに区分されるのは知っています。
それでも、本州から九州へ引っ越してきた身としては、9年たってもやっぱり思うのです。
九州は、アジアだ、と。
地理的要因
まず地図を見たら、ストンと理解できます。
日本列島の中で、九州は圧倒的に西であり南なんです。
目と鼻の先に朝鮮半島、その先には圧倒的なスケールで広がるユーラシア大陸。
中国にモンゴル、西アジアや南アジアまでつながっています。
南へ目をやれば台湾や香港、そして東南アジア諸国だって近い。
福岡空港からヒコーキに乗ったら、東京も上海も同じくらいの時間で到着します。アジアの各都市へのフライトも、コロナ以前は豊富でした。
福岡空港から東南アジアへのフライトは、おおむね羽田や成田からに比べて1時間以上短く済みます。
地理的に見て、アジア各国への距離がとても近いと思います。
文化的要因
九州って、あえてざっくり言うと食文化もアジアですね。
例えば、九州全域に分布するとんこつラーメンとか。いわゆる和食というよりは、もっと広域のアジアらしさがあるように思います。
和食と考えると、動物のダシというのはそれだけでレアです。カツオや煮干しのダシにお醤油ベース、みたいな中華そばに比べると、かなりのアジア感。
実際にとんこつラーメンが中国大陸からのインバウンド観光客に大人気(だった)というのも、彼らの食文化や嗜好と親和性が高いからなのでしょう。
博多名物の明太子もそうですね。
だって明太子ってすごくざっくり言うと、魚卵のキムチ。朝鮮半島感すごいです。
でも、福岡から釜山なんてほんとにすぐ近くで、大阪よりもずっと近いんですよね。
鹿児島、奄美大島の郷土料理「鶏飯」もアジア度高めのメニューです。
ご飯にかけるお出汁はガラスープで、具材には刻んだパパイヤの漬物なんかも入っています。異国情緒溢れすぎ。
海を隔てているとはいえ、九州にアジアのさまざまな文化がするっと入ってくる下地は充分にあると言えるでしょう。
食文化いう観点ならば、福岡の屋台も。どことなくアジアのナイトマーケット感があります。
クルーズ船とかも、近いよね
アジアに近いということは、向こうから九州にやってくるのも容易だ、ということを意味します。
九州が、そんな地の利を生かしてアジア各国との距離をもっと縮めていけたら素敵だな、と思うのです。
コロナ禍で停滞気味のインバウンドも、復活したらバンバン九州に来るのかな。そんな時のゲートシティは、福岡とは限りません。
八代港の「くまモンポート」も、クルーズ船の寄港地として期待されます。
それでも、コロナ禍が始まってまもないタイミングでのオープンだったことから、あまり大々的にお披露目もなされていません。もったいない。
落ち着いたらたくさんの人が来てくれたらいいな、と思います。くまモンもめっちゃいるし。
ライター紹介
坂田 恵里
ライター兼雑用係。移住組のよそ者ですが、熊本が大好き。おいしい飲食店の情報を探すうちに肥後ジャーナルに出会った元読者です。
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