COLUMN

2020.03.24

元記者が教えるプレスリリースを活用したマスメディア広報戦略

山田 山田

みなさん、テレビや新聞に広告を出さずに無料で掲載してもらう方法って知っていますか?

それは、取材を受けて記事にしてもらうという方法です。マスコミは自分たちでネタを探す他に、プレスリリースと呼ばれる報道関係者向けのお知らせを受け取り、そこから取材に行くことも多いのです。

そのため、プレスリリースをマスコミに送ることで、取材に来てもらい無料で紹介してもらうことができます。

しかし、新聞社やテレビ局、大手の雑誌者などには連日大量のプレスリリースが送られてきます。その中で取材に来てもらうのは至難の業。

今回は、実際にプレスリリースを受け取材に行っていた元経済誌記者の私、山田がプレスリリースを出して取材に来てもらう方法について解説したいと思います。

話題性・社会性を押し出した内容にする

仮に1人の記者が1日100枚のプレスリリースを受け取ったとして、取材に行けるのは平均2~3カ所まで。9割以上のプレスリリースは記事になることなくシュレッダー行きです。

では、どんなプレスリリースであれば取材に来てくれるのでしょうか。

ここで記者の立場になって考えてみましょう。大切なのは「取材に行って無駄足ならないか?」です。

マスコミが報道するニュースは「話題性・社会性のあるもの」です。それこそが多くの読者や視聴者が喜ぶものだからです。

ごくごく一般的な飲食店で「配達はじめました」という記事が出ても大衆の関心は引けません。つまり取材にはこないんです。

しかし、社会性のあるキーワードが含まれているだけで、反応はかなり違ってきます。

例えば「人口減少対策、人手不足対策、空き家問題帯対策」などの社会問題や「コロナウイルス、SDGs、サブスクリプション」のようなトレンドになっているキーワードです。

「新型コロナウイルス感染症で売上減少している繁華街の飲食店が合同で人員を確保し、宅配サービスを開始」のような話題であれば、高確率で記事になるでしょう。

新聞記事やニュース原稿にそのまま使えるプレスリリースを書く

話題の次に大切なのは、文面です。可能であれば新聞記事やニュース番組でアナウンサーが読み上げる原稿としてそのまま使えるレベルのものが好ましいです。

さきほどの話題で書くとしたら、

新型コロナウイルス感染症の影響で飲食店の売上が減少する中、熊本市◯◯区◯◯エリアの飲食店5店舗が合同で、お弁当宅配サービスの提供を開始します。これは来店客数が減ったことで落ち込んだ売上を補填するために◯◯地域商店街が中心となって呼びかけ実現したものです。配達可能エリアは◯◯区内で、お弁当3つから配達が可能。包装容器などを一括で仕入れることによりコストを削減したほか、配達は各店から募ったアルバイトスタッフが行う。これは来店客が減少したことで労働時間を短縮せざるを得なかったアルバイトスタッフらの収入を維持するための役割も果たしています。サービスは◯月◯日から提供されており、各店3~5種類のお弁当を提供し、計20種類。金額は400円(税込)~800円(税込)。メニューは◯◯地域商店街の公式ホームページ、各店のSNSで掲載されています(別添資料参照)。注文はすべての加盟店で受け付けています。

【代表者コメント】

新型コロナウイルス感染症の影響で、閉店を考えている飲食店も多く、地域全体で乗り越えていく必要性を感じた。ひとつひとつの店舗では難しくとも協力しあうことで、売上と雇用を守っていける。配達で美味しいと思った飲食店には終息後、ぜひ来店していただきたい。

◯◯商店街組合会長 田中太郎

これくらいしっかり書いておくと、記事にするイメージがつきやすく、記者も取材しやすいのです。

可能であれば写真や図もあると効果的ですよ!

送り先を明確に

プレスリリースはただ闇雲に送ればいいと言うものではありません。

◯◯新聞社編集部あてに送っても見てもらえる可能性は低いのです。たとえば、今回の例であれば新聞社に送るのであれば、社会部や地域の支局などが適切でしょう。

テレビ局も、◯◯放送に送るのではなく◯◯放送 ◯◯番組制作部のように具体的な番組名まで指定して送ると良いでしょう。

プレスリリース後の流れまで準備しておく

プレスリリースを送った後は、実際に取材を受ける準備をしておきましょう。

送付後に電話で連絡を入れるのも効果的です。ちゃんと作り込んだプレスリリースで、話題性があればその場でOKが出ることも珍しくありません。

「◯月◯日に報道向け試食会を開催します」など明確の日付があると便利でしょう。

可能であれば取材に来れない場合は写真を提供する旨などもつけてあげるとなお親切です。

プレスリリース難しそう…と思ったら

プレスリリースは非常に効果的な広報戦略ですが、実際に自分たちの事業やサービスを客観的に見て、社会性や話題性と関連付けるのは難しいのが現実です。

その上、プレスリリースをしっかり作り込むのも経験が必要ですし、新聞社の部署単位やテレビの番組単位では連絡先を公開していないケースがほとんど。

そのため、いきなりプレスリリースで効果を上げるのは至難の技なのです。

弊社では、プレスリリースの執筆代行から取材対応まで一括して代行しております。もし興味があれば無料で相談から受けていますので、ぜひご相談ください!

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ライター紹介

山田

山田 桂士

マーケティング事業部ディレクター。前職は地方経済雑誌の記者。
戦略立案のほか、記事の校正作業や、編集全般を行っています。
夜眠るのが得意で、朝起きるのが苦手です。
人口減少という社会問題と、毛髪減少という個人の問題の解決が急務と考えています。

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