COLUMN

2021.08.17

忘れられない言葉たち:量が質をつれてくる

坂田 坂田

文章を書くのを仕事にしていると、言葉というものの難しさや奥深さを日々感じます。

そしてふり返ってみると、これまでの人生で出会った「忘れられない言葉」というものがいくつかあります。

前回は国文学の教授が放った「わが国では古来、烏帽子以外のものを公の場でかぶることは認められておらぬ」というキラーフレーズ。

今回も、そんな忘れられない言葉たちのひとつについて、書いてみます。

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社会人になって数年、不動産屋で働いていた時のこと。

少しずつできることが増えてきたような気がしながらも、うまくいかないことばかり。

そんな、ほんの少しだけ行き詰まっていた時に、とある尊敬するビジネスマンからさらりと言われたのがこのフレーズでした。

「Quantity(量)がQuality(質)を凌駕する」

量は質をつれてくる。圧倒的な数をこなせば、質が上がる。

それまでにも、耳にしたことはあった言葉です。一昔前のビジネス書には、何度も出てきていたような気もします。

でも、本当にそうかもしれないな、と思ったのは社会人になって数年たっていたからかもしれないし、圧倒的に成果をあげている人の口から聞いたから、かもしれません。

数をこなしていると、品質は自然と追いついてくる。

深い言葉です。

少しだけ危険な言葉かもしれません。根性論みたいになってしまったら大変です。

でも、20代半ばでまだまだ背伸びしたかった自分には、何だかとてもしみました。

やっていると思っていたけれど、まだまだ足りないんだな、と素直に思ったものです。

「凡人は、とにかく数をこなすという経験も、ある程度は必要なのだ」とも言われたように記憶しています。

「ある程度は」の加減こそ難しいけれど、40代になった今、しみじみとその通りだと思うのです。

今なお、質を担保できるほどの量を、自分はこなせていないかもしれない。

まずはたくさんやってみる。質をつれてきてくれるほどの量をこなす。

いつも意識していたいと思います。

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